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映画でこそ、取り返せる「青春」がここにある!切通理作さん第1回監督作品『青春夜話 Amazing Place』大阪上映初日トークショー開催!

2018年1月6日

評論家・切通理作さんの第1回監督作品『青春夜話 Amazing Place』が大阪・十三の第七藝術劇場で1月6日(土)より1週間限定公開。公開初日には、上映後に切通理作監督と深琴さんを迎えてトークイベントが開催された。

 

切通理作さんは、『宮崎駿の<世界>』『お前がセカイを殺したいなら』などの著書を出版し、批評家・エッセイストとして活動してきた。今回、満を持して、映画監督に初挑戦となった。

 

映画『青春夜話 Amazing Place』は、“青春のやり直し“をしようとする大人の男女を描いたドラマ。ひょんなことから出会った20代の青井深琴と野島喬は同じ高校の卒業生だが、4歳の年齢差のため一緒に高校に通った時期はなかった。意気投合した2人は男女の仲を意識し、ともに一晩を過ごすこととなるが、喬はラブホテルではなく、2人の通った高校の校舎へと深琴を連れて行く。深夜の母校で深琴は喬が「青春のやり直し」をしたがっていると思うようになり、学生時代にいい思い出のなかった深琴も、誰もいない学校で好き放題に「復讐」してしまおうと盛り上がる。しかし、その夜の母校は無人ではなく、ほろ酔いで学校に戻ってきた当直の女教師・山崎と、山崎を裏門で待ち受ける何者かがおり、青春の過ぎ去った大人たちが学校で過ごす一晩が訪れる…

 

第七藝術劇場での1週間限定上映初日、上映後 に切通理作監督(以下、切通監督)と深琴さんが登壇し、トークショーを展開した。

 

☆本作のキャスティングについて

切通監督:

この映画は、一昨年の6月に撮影した作品。その前年の12月暮れ近く、突然、僕が深琴さんにオファーした。深琴さんは元々知っていた女優さん。水井真希監督の『ら』や友松直之監督の『マッチ売りの殺人少女』に出演し、物静かな暗いイメージがあった。今回演じてみていかがだったでしょうか。

深琴さん:

普段から暗いので、いつも通りの自分を演じられました。

切通監督:

映画の冒頭、地味で暗いOLとして登場する。そのシーンで意地悪なことを言う先輩達を演じた女優らと現場で挨拶していると、いつの間にか深琴さんがいた。そのくらい深琴さんが目立たない、この映画のヒロインなのに。地味なキャラを演じるのが上手い。気配を消すことが出来るのかな。

深琴さん:

撮影現場ではよく怒られるので、目立たないよう意識的に気配を消していた。

切通監督:

映画の後半ではキレる役について、「自分に近い」と深琴さんは言っていましたが…

深琴さん:

そうですね。でも、最近は整体に通い出してみると、肩こりが酷いからイライラするんだよ、と言われた。それから熱心に通い出すとイライラしなくなった。舞台挨拶する度にファンの方に「切通さんにキレないでね」と言われるんですが…

切通監督:

一瞬、鋭い顔をすることがあるので、そう思うかもしれないですね。暗いキャラを演じることが多かった深琴さんが、とあるセミドキュメンタリー映画では、明るくて意地悪キャラを演じていた。この人は毒を吐くこともできると知り、この映画を企画した。以前はユニセックスな少年っぽいキャラが多かったが、今作では女子らしい役。ポップな男女の話にしたく、共演の須森隆文さんにダメさ加減のある普通の男、深琴さんにサエない日常を送っている普通の女性を設定し、それまで普通の人を演じたことがない2人に演じてもらった。

深琴さん:

普通の役を演じたことのない2人がちゃんとセリフを話せるのかなと監督は心配したと思います。

切通監督:

2人だけは立ち稽古を1カ月前からやりながら、シナリオを書き演じてもらった。ベテランの役者さんらはその場で言っても出来るだろう。すると、一番最初の本読みでは、完全に青井深琴というキャラが入っていた。

 

☆本作のモチーフについて

切通監督:

この映画は、僕が大学生の時、深夜に好きな女の子と大学の周りを朝まで喋りながら歩いたことが起因している。その時は何もなかった。その女の子は僕に恋愛感情は無かった。朝になり「勇気がなかったんですね」と言われた。そういうことから、学校に忍び込んでリベンジしたいなと思った。もう一つのきっかけがあり、それは学校に対してのリベンジ。

深琴さん:

学校は二度と行きたくない。お給料も貰えないのに、朝も早くて拘束時間も長い。得意じゃない体育で無理やり参加させられて恥をかいて屈辱でしかない。

切通監督:

僕も劣等生で運動神経が良くなかった。集団の中に放り込まれると全く無力な存在になる。だけど、この映画の中で、手をつないで体育館の中を走るシーンが好き。誰もいないところで王者みたいに振る舞う経験は、誰もいない学校だから大胆に出来る。

深琴さん:

意地悪な人が居なければ、学校という空間は好き。

 

☆本作の演出について
切通監督:

僕はホームレスの役を演じている。ホームレスの顔は黒石鹸を塗っており、汗をかくと顔が綺麗になっていく。綺麗になると困るので、すぐに黒石鹸を塗ってもらい、髪もクシャクシャにしていた。深琴さんがそれぞれのコスチュームを着ている時に「衣装を着替える度に髪型は変えないんですか」と言われた。あ、そうか、その都度、髪型を変えたらおもしろいと思って「じゃあ、そうしましょう」と言ったら、深琴さんが鋭い顔つきになり「ホームレスの髪型はあんなに気にするくせに」と言われたことを憶えているんですが…

深琴さん:

自分の容姿ばっかり気にして…と思って。

切通監督:

それは、僕の容姿が良く見えるかどうかを気にしているのではなく、ホームレスに見えるかどうかを気にしたのであって…たしかに、1シーンごとに髪型を変えるのは良かったですね。スクール水着の時に後ろで髪を束ねた瞬間を観た時にキュンとなり、その場でこけてスタッフ皆に笑われた。

深琴さん:

同じ女優が出続けているので、お客さんは飽きちゃうんじゃないかと思い、違う人に見えるようにしました。

切通監督:

深琴さんはエロ担当でありながら、青春の甘酸っぱさを思い出すような感じ。小学校高学年の時に女の子が成長し始め、男の子は背がそんなに伸びていない頃の強い女の子に僕は憧れるんですよね。

 

最後に、深琴さんからは「良かったら感想とかTwitterに呟いて頂けると嬉しいです。なるべく悪いことを書いてくれると切通さんが悲しんで楽しいかな」と冗談交じりにお願いすると、切通監督から「女優が良かったと書いてもらえれば良いですよね。皆さん、初日に来て頂いてありがとうございました」と返しながら、上映初日のトークショーを締め括った。

 

映画『青春夜話 Amazing Place』は、1月6日(土)から1月12日(金)まで大阪・十三の第七藝術劇場で公開。連日、切通理作監督が登壇し、ゲストを迎えてトークショーを開催したりメイキングを上映したりする。また、2月3日(土)から2月9日(金)まで神戸・元町の元町映画館、2月以降に京都・出町柳の出町座でも公開予定。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する
映画好き。映画ライター講座を受講し
関西の映画情報サイトを中心に執筆