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中村文則さんのサスペンス小説を玉木宏主演で映画化『悪と仮面のルール』!玉木宏さんを迎え先行上映会開催!

2017年12月8日

中村文則さんのサスペンス小説を基にした玉木宏さん主演の映画『悪と仮面のルール』が2018年1月13日(土)から公開される。本公開に先駆け、12月8日(金)に梅田ブルク7で玉木宏さんを迎え、舞台挨拶付き先行上映会が開催された。

 

映画『悪と仮面のルール』は、芥川賞作家の中村文則による同名サスペンス小説を玉木宏さん主演で映画化した作品。財閥・久喜家に生まれた文宏が10歳となった。狂気であり、巨悪である文宏の実父は、文宏の出生の秘密を息子に告げる。それは文宏が純粋悪となることだけを望まれて生まれた存在で、さらに「悪」となるための教育として、14歳の誕生日に「お前に地獄を見せる」というものだった。その日までに1年を切ったある日、文宏は思いを寄せ合う久喜家の養女・香織が父の手によって汚されるという、地獄のごとき光景を目の当たりにしてしまう。香織を守るため文宏は父を殺害するが、その行為は、父が望んだ文宏が悪に近づくことでもあった。次第に歪み、憎悪する父の面影を宿していくことを恐れた文宏は、香織の前から姿を消し、新谷弘一というまったくの別人として生まれ変わる。10数年後、新谷弘一として香織を陰から見守る生活を続けた文宏は、久喜家の本質とも言える「巨悪」に遭遇する…

 

今回、梅田ブルク7では上映前に玉木宏さんが登壇。玉木さんにとって大阪は先月14日まで舞台公演に出ていたり、一昨年は朝ドラ出演の際に11ヶ月近くも過ごしたりしており「その期間に出会った人や知ったお店があり、土地柄も好きだし人柄も良い」と好印象を持っている。

 

本作への出演オファーを受け、玉木さんは「題材が独特で文学的な印象が残る。原作を読み進めていくうちに、あまり観たことがない作品に仕上がりそうだ」と想像した。玉木さんにとって、これまで演じていない役柄であり「一言では悪役とは言いにくい繊細な役どころ」と表現する。タイトルに”仮面”とあるように整形をした直後から作品はスタートする。整形の経験がない中で「整形をして別人の顔を手に入れることをイメージした時、自分の表情が上手く使えないのではないかと想像した。違和感を出すために、知り合いの鍼灸師に依頼し、撮影前に50本程度の針を顔じゅうに打ってもらい包帯を巻いて撮影をスタートした」と告白。他にも、朝ドラ出演時は体重を10Kg増やしていたが、朝ドラが終わり映画の撮影に入るまでの2ヶ月で普段の体重に戻す為に、ボクシングに加えてランニングや水泳によるトレーニングを行い減量したことまで打ち明けた。

 

本作の撮影ではリハーサルが入念に行われた。玉木さんは「撮影では派手な演技はしていないが、会話劇で構成されているシーンが多く、それぞれが長い。繊細な演技をより良く撮るためにリハーサルを行い、どの部分に焦点を合わせるか検討した」と説明。監督について「細かい指示を出さない人だが、空間を使って『主人公は何処にいると思いますか』と投げかけがあり、役としてどう活きるか常に問いかけ、責任を持たせてくれた」と信頼している。MV出身監督であるが「基本的に撮影現場で起因するものを感じなかったが、編集については監督が最後まで全て自身で行う。日本映画の質感とは違う、コントラストの強いザラザラとした映像になっている」と感じた。

 

今作に対し、玉木さんは「原作の世界観を壊さず映画に出来るかトライし実現出来た作品の仕上がり」だと感じた。作中では顔のアップが多いが「整形しても目や心の中、今まで持っていた癖は変わらないと思う。主人公はポーカーフェイスで目という表情を捉えるために、結果としてカメラの寄りが大きくなった」と分析。心の動揺を表現するために「主人公は強くあろうとするが、そうなれない弱さを持った男」だと感じ、原作にあるタバコの描写を多く使わった。長回しのシーンも多く「気持ちを繋げ緊張感を保つのは大変。感情を一度合わせれば、すんなりと入っていける」と論じる。世の中に対してチャレンジングな作品だと捉え「どこまでトライできるか楽しみながらやっていた現場でもあった」と振り返った。

 

最後に、玉木さんは本作のテーマである善悪について「罪を犯せば悪事になるが、心の中にある善悪の領域は曖昧で、誰しもが持っているもの」だと述べる。これから作品を鑑賞するお客さんに対し「自分が大切に思っている人に危害が加えられたら、自分はどうするだろうと想像することで、逆に、心が豊かになっていくのではないかと思う。そういう想像もしながら観て頂けると、この作品を作った意味がある」と想いを伝え、舞台挨拶は締め括られた。

 

映画『悪と仮面のルール』は、2018年1月13日(土)より京阪神の劇場で公開。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する
映画好き。映画ライター講座を受講し
関西の映画情報サイトを中心に執筆