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シアターセブン 自主制作映画応援企画!東西若手女性監督映画『しあわせのオカメウンコ』『わたしが発芽する日』同時上映!!初日舞台挨拶開催!!!

2017年6月3日

6月3日(土)より大阪・十三のシアターセブンで、自主制作映画応援企画として東西の若手女性監督の作品を取り上げ、辻凪子監督・村上由規乃監督による『』と野本梢監督による『』が同時上映されている。公開初日には、『』主演の堀春菜さんと野本梢監督、辻凪子監督による舞台挨拶が行われた。

辻凪子監督は、大阪府出身で現在は京都造形芸術大学映画学科在学中であり、CO2俳優特待生の女優でもある。劇団間座など関西を中心に舞台や映画で活動中。村上由規乃監督は、山口県出身で現在は京都造形芸術大学映画学科在学中。高橋伴明監督の『赤い玉』等に出演。野本梢監督は、山形県生まれ埼玉県育ちで、学習院大学文学部卒。2012年よりニューシネマワークショップにて映像制作を学び、以後短編映画を中心に制作している。最近では、「田辺・弁慶映画祭セレクション2017」の1プログラムとして、特集上映が組まれている。今回、シアターセブンによる自主制作映画応援企画の第3弾として、東西若手女性監督による2作品『しあわせのオカメウンコ』『わたしが発芽する日』を同時上映する。

『しあわせのオカメウンコ』は、辻凪子さんと村上由規乃さんが共同監督主演で制作したガールズムービー。幼い頃からずっと一緒にいるキリコと点子とオカメインコ。ある日オカメインコが逃げ出してしまう。探し歩くふたりだが、ふたりは自分達にとってのしあわせを失っていく。それぞれの現実を生きている人々。誰かにとっての現実は誰かにとっての現実ではない。私にとっての宝物は誰かにとっての塵。道端のケーキは溶けていく。当たり前に形を変えていく現実。ひとつひとつの一見脈略のないバラバラな現実たちが持っているひとつのこと…
https://twitter.com/0nn_nn0/status/860164285321719808(予告編リンク)

『わたしが発芽する日』は、野本梢監督による作品。紗耶は、空気を読むのが苦手で、言われたことを言葉通りにとらえてしまう、そんな性質の妹・優子を心配し、二人で暮らしている。しかし年を重ねるにつれ、二人の関係は変化を強いられていく…

『わたしが発芽する日』、『しあわせのオカメウンコ』の順に上映された後、堀春菜さんと野本梢監督、辻凪子監督が登壇。女性3人が並んだこともあり、和やかな雰囲気の中舞台挨拶が始まった。
まずは野本監督から辻監督に対し「『しあわせのオカメウンコ』を今日初めて鑑賞し、あと100回は見たくなった。『わたしが発芽する日』を上映した記憶が飛ぶくらいにおもしろかった」と絶賛。「絶対私には撮れない作品。村上監督とのペアが素晴らしい」と述べ、作品の意図について伺った。辻監督は「本作は、京都造形芸術大学映画学科の3回生当時に、青山真治監督のゼミで制作した映画。合評では、よくわからないと言われた。物語調にしたくなく、ワンシーンごとに素敵なキラーショットを撮りたくてこうなった」と漏らす。野本監督は作品の色彩やタッチに惚れ、意識した映画について尋ねると、辻監督は「チェコの映画『ひなぎく』がお気に入り。2人の女の子が出てくる設定も同じにして撮りたかった」と明かした。野本監督が一番気になったのは、『しあわせのオカメウンコ』が共同監督作品であること。なぜ共同になったのか問うと、辻監督は「私たちは役者であり、監督の知識がなく、映画作りとについて一から取り組んだ。私から一緒にやらないかと提案し企画を通した。現場では、どちらが”用意、スタート”を言うのかといったことから始まり、2人で脚本を書き編集も行い、揉めることがなかった。価値観が同じだった」と話す。

辻監督から『わたしが発芽する日』の制作のきっかけについて伺うと、野本監督は「知り合いに発達障害をもっている方がおり、ぜひ題材にして撮ってほしいと依頼があった」と応える。辻監督は役作りについて聞くと、堀さんは「最初は凄く戸惑った。野本監督らと実際に話を聞く中で、症状は皆それぞれ違うので、演じる優子という役は優子でしかない。難しかったが、他に囚われないようにした」と話す。堀さんは撮影当時、リハーサルをしっかり行い、本番は1,2回だけで撮り終わることに驚いた。野本監督は「何テイクかやった覚えがない」と言うが、堀さんは「もう次に行くのかとビックリしながら撮影していたのが印象的だった」と振り返る。野本監督は「最近になって、周囲から『堀さんが凄い難しかったと言っていた』と伝え聞き、申し訳ないながらも、素晴らい演技をしてくれた」と感じていた。

この後、お客さんからの質問を募ると多くの手が挙がった。『しあわせのオカメウンコ』について、主人公2人が会話はほとんどしなかったことを尋ねられると、辻監督は「あまりセリフで語らず、画で見せたかった」と応える。教授の青山真治さんから作品への指導はあったのか聞かれると「指導はほとんどなく、作っているときはノータッチ。少しだけ相談した程度。撮影中に2人が出演する際には、ほぼ青山さんが監督のようになった」と明かす。お客さんから堀さんの声を評価するコメントも上がった。野本監督は「私は堀さんの声に惹かれた。容姿からすると、高い声を想像していた。声が作品のイメージに合ったのが、オファーの決め手となった」と明かした。他にも、『わたしが発芽する日』について、正方形に近い画面アスペクト比の意図に問われると、野本監督は「新しいことをやってみようと思いながら、本作の作風にはこのアスペクト比が合うのではないかと考えた。さらに色味を加工して、ノンフィクションに近い話だが、絵を見ている感覚にさせている」と説く。

また、辻監督から野本監督に、東京での女性監督の動きについて伺った。野本監督は「皆活気づいている。勢いがあり、自分達で次々に上映会を開催している」と伝える。逆に、野本さんは関西の動きについて訊いてみると、辻監督は「大学の先輩である酒井麻衣監督が活躍している。もっと他の女性監督も関西で活躍してほしい」と漏らす。辻監督自身は「現在撮っている作品で監督業は一旦終わり。現在、大学4回生で、卒業後は女優業をやっていきたい」と話す。野本監督は「今回で10作目の短編作品。長編作品は今年か来年辺りには撮りたい」と考えている。最後に今後の公開作品として、野本梢監督はシネ・リーブル梅田での田辺・弁慶映画祭セレクション2017より『私は渦の底から』等の短編作品、堀春菜さんも同じく田辺・弁慶映画祭セレクション2017より『空(カラ)の味』とMOOSIC LAB2017より『Killer Tune Radio』、辻凪子監督は同じくMOOSIC LAB2017より『ぱん。』を紹介した後、公開初日舞台挨拶は締め括られた。

シアターセブン 自主制作映画応援企画 東西若手女性監督映画 2作品同時上映は、6月3日(土)より6月9日(金)まで開催。19時20分~20時38分にて、料金は一般1,500円、シニア1,100円、専門・大学生1,200円、中学生・高校生1,000円、小学生以下700円、シアターセブン会員1,000円となっている。なお、6月4日(日)は野本梢監督,辻凪子監督,村上由規乃監督、6月7日(水)は野本梢監督,村上由規乃監督,窪瀬環さん、6月8日(木)は野本梢監督,辻凪子監督,村上由規乃監督、6月9日(金)は野本梢監督,辻凪子監督,村上由規乃監督,鈴木卓爾さんによるに舞台挨拶も予定されている。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する
映画好き。映画ライター講座を受講し
関西の映画情報サイトを中心に執筆