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『タクシードライバー祗園太郎THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』大阪上映2日目 名シーンを完コピ!撮影体験ワークショップ開催

2017年4月2日

現在、大阪・十三のシアターセブンで京都の人気劇団「ヨーロッパ企画」がお贈りする、世界にたった一つの紙人形(ペープサート)映画『タクシードライバー祗園太郎THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』が公開中。公開2日目となる4月2日(日)には永野宗典監督を迎えて、お客様参加型形式で「映画の名シーンを完コピ!撮影体験」ワークショップが開催された。

タクシードライバー祗園太郎THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』は、京都の人気劇団「ヨーロッパ企画」が贈る世界にたった一つの紙人形(ペープサート)映画。タクシードライバーの祗園太郎は、生まれも育ちも古都・京都。これまで一度も京都盆地から外に出たことはない。ある日、京都駅から美しい女性客を乗せた太郎は、テレビニュースでその女性が、祇園で製作される映画でヒロインを演じる女優だと知る。彼女に再会したい一心で地元キャストのオーディションを受け、見事合格。下見のために彼女とデートをすることに。そこで何者かに追われている外国人と出会い、祇園の老舗和菓子店「鍵善良房」のご主人に助けてもらう。ドタバタの中、映画はクランクインをするのだが、果たして映画は完成するのか。太郎の恋の行方は?そして外国人の正体は…?

シアターセブンでの公開2日目、上映後には永野宗典監督を迎えて、お客様が実際に映画の名シーンを再現する撮影体験をできるワークショップが開催された。最初に、撮影現場の写真をスクリーンに映しながら、どのような撮影を行っていたかを伝えた。早朝6時頃に祇園の花見小路で撮影した風景が映し出され、現場では永野監督とカメラマンの前で人形操作スタッフがひしめき合っているのがわかる。永野監督は「道路の規制を行っていないので、車や人が通ったらNGになってしまう。一か八かの撮影だった」と当時を振り返る。

撮影手法を説明をした後、まずは、デモンストレーションとして、永野監督自身が、祗園太郎とタクシーの紙人形を用いて、タクシーを運転している映画の冒頭シーンを再現。永野監督は「人形を操作するスタッフが見切れてしまうことがある。ふわっとした状態の髪の毛が映ってしまうこともある」と伝える。イベント参加者は、次は私がコレをやるんだと思い、真剣な眼差しで注目していた。

次に、目的地に到着し祗園太郎が乗客を見送るシーンを参加者が紙人形を使って再現を試みた。祗園太郎と乗客とタクシーの紙人形を用いた10秒程度のシーンではあるが、実際にやってみると、意外と難しい。遠近法を用いてカメラとの距離感を掴むのは大変だ。紙人形同士の距離が近いので、紙人形を操作する参加者達も密集して撮影する。参加者の配置も重要で、距離感を見誤れば動きづらくなることもあった。人形の持ち手部分の一部を折って短くすると動かしやすいことも伝えられた。

さらに、撮影現場の説明にも用いられた、作品の中に登場する映画撮影時のキスシーンを撮るシーンを再現することに。祗園太郎と女優、さらに撮影スタッフや監督らを含め総勢6人が登場するシーンだ。6人の参加者が狭い空間の中でひしめき合ってシーンを再現。何度も撮影を重ねていくうちに、紙人形を持っている手がつらくなる方も出てきた。永野監督は「実際の現場でも無茶苦茶時間がかかった」と当時の現場について告白した。

 

そして、祇園の老舗和菓子店「鍵善良房」の息子がギターを弾きながら歌い出すシーンを再現することに。メインの人形とは別にギターを持つ手とギターを引く手の紙人形が用意されている。さらにはシーンの最後には針金を用いて宙に浮いた状態の紙人形まで登場することになり、今回のワークショップでは一番難易度の高いシーンの再現となった。永野監督はワークショップの残り時間で再現できるか心配していたが、参加者それぞれが各々の紙人形の動作を理解しシーンを再現することに成功した。

最後に、永野監督は「地味な苦労の積み重ねを11日間続けて完成したのが今作。コレはさすがに再現できるわけがないと思っていたが、素晴らしい出来栄えとなった。祗園太郎の映画第2弾を撮れる人材を確保できました」と満足げに感謝の気持ちを表した。

映画『タクシードライバー祗園太郎THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』は大阪・十三のシアターセブンで4月14日(金)まで公開。4月7日(金)までは18時:30分~19時31分、4月8日(土)~4月14日(金)19時50分~20時51分にて、料金は一般1,500円シニア1,100円シアターセブン会員1,000円となっている。なお、4月8日(土)・9日(日)・10日(月)上映後には永野宗典監督の舞台挨拶が予定されている。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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