超短編映画集「ＯＮＥ ＰＩＥＣＥ」ＤＶＤ発売記念上映イベント開催 ！矢口史靖×鈴木卓爾トークイベントも
『ウォーターボーイズ』『スイングガールズ』、最新作『サバイバルファミリー』が公開中の矢口史靖監督と､『私は猫ストーカー』『ゲゲゲの女房』の鈴木卓爾監督による固定カメラ、１シーン１カットの１話完結短編映画作品集「ＯＮＥ ＰＩＥＣＥ」が、ＤＶＤ－ＢＯＸとＤＶＤ単巻４巻で２月１５日（水）に発売された。これを記念した上映＆トークイベントが大阪・宗右衛門町のロフトプラスワン・ウエストで２月２４日（金）に開催される。
「ＯＮＥ ＰＩＥＣＥ」は、１９９４年から矢口史靖と鈴木卓爾が作り始めた超低予算・超省力映画制作術。必要なのはビデオカメラひとつ。カメラワーク（パン・ズーム・ティルト・フォロー・移動・手持ちなど）は一切なし。編集もアフレコもなし。置いたままのカメラが撮らえた一片≪ワンピース≫の四角い世界を、ワンシーン、ワンカット、一話完結のドラマとして描くというのが決まりごと。
作りたくなったその時、集まったメンバーとその場所で何ができるのかという、低予算を逆手に取った目からウロコのストーリー展開は、ユーモアとサスペンスにあふれ、時にシュール。限定された空間だからこそ生まれる映像表現は、アイデア次第でなんでもできることを証明している。矢口と鈴木はプロとして映画制作をしつつも､「暇があったら作る」という不定期かつ日曜大工的スタンスで、現在も作り続けているいわばライフワーク的作品で、２００１年以降の作品がパッケージ化されるのは今回初となる。
ＤＶＤには、今までの作品全６３ピースに加え、特典映像として両監督が作品を解説した対談も収録。ＤＶＤ－ＢＯＸには特典ディスクとして「バードウォッチング」「おっけっ毛 ビビロボス」「田中要次の遺言ビデオ ノーカット版」「ヒドラと踊ろう」日本版＆インタナショナル版などが収録される。
「超短編映画集 ONE PIECE DVD発売記念上映 矢口史靖×鈴木卓爾 トークイベント」は２月２４日（金）２４時開場２４時３０分開始、前売券２，０００円 当日券２，５００円（共に飲食代別、１オーダー必須［５００円以上］）。現在、ｅ＋からのチケット購入や電話予約や２月２４日（金）１８時までのウエブ予約を受け付けている。なお、深夜に開催するイベントのため条例により１８歳未満の方の入場はできない。来場者は当日入場の際に年齢の確認できる身分証（免許証、学生証、社員証、パスポートなど公共機関が発行する証明書）の提示が全員必要となる。
矢口史靖監督と鈴木卓爾監督の作品に垣間見るシュールな映像は個人的に好きである。ストーリーに絡まない要素でありながらも、監督の思いつき一つで作品に彩りを添えたり観る者を和ませたりする力を持っている。今回は、自主制作作品さながらに低予算で撮り続けてきた作品の集大成。深夜ではあるが、一気に鑑賞できるのは貴重なこと。寝ぼけまなこになりながらでもシュールな映像などを観て、気持ちの良い一夜を過ごしてみたいものだ。
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- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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