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リニューアルオープンしたシネ・ヌーヴォ、温故知新の映画館であり続ける

2016年12月29日

大阪・九条のシネ・ヌーヴォが来年2017年で開館20周年を迎えるにあたり、クラウドファンディングで改装資金を募った。目標を上回った後、改装工事を経て、12月23日にリニューアルオープンした。

シネ・ヌーヴォは1997年1月18日に開館したミニシアター。九条の地には映画業界全盛期にはいくつもの映画館があったが、業界の衰退と共に消滅した。シネ・ヌーヴォ代表の景山理さんは、今こそ、実際に映画が観れる場所を作ろう、という思いで、映画ファンの方に出資を募り、1997年に無事オープンした。特徴的な内装は、大阪を拠点に活動を続ける有名劇団「維新派」が手掛けている。映画ファンの中では、シネ・ヌーヴォは特に特集上映で知られるミニシアター。様々な映画監督や俳優の周年特集、記念特集を精力的に開催してきた。2014年10月には、シネ・ヌーヴォの社運を賭けた黒澤明映画祭を開催し、ファンの間で大きな反響となった。これまで上映した作品は6,000本以上。2017年に20周年を迎えるのに合わせて、館内改装工事を決定。工事に合わせて、2016年12月26日(月)までに目標金額を500万円に設定しクラウドファンディングでの支援を募集。最終的に目標を上回る671万円集まった。

筆者は、12月23日のリニューアルオープン初日に訪れた後、改めて映画鑑賞と共に伺った。館内をぐるりとしてまず感じるのは、全体が明るくなったこと。場内の電球を全てLED電球に取り換えたようだ。シアター内は天井が高いことから、以前から切れた電球がそのままの状態だったようで、本当にキラッと明るくなったようだ。床面もシート貼り、タイルカーペットのリニューアルなどが行われた。これまで以上に映画館を訪れるということ自体が楽しくなる映画館になった印象がある。(男性トイレが洋式化されたことも重要なことだ)

また、シネ・ヌーヴォを訪れた際に印象的に残る維新派によるオブジェや場内の水中映画館のコンセプトは、作品としてそのまま守られており、アート映画館としての姿は変わらないままに残されている。改装すべき箇所は改装し、残すべきところは変わらずにあり続ける。自らの映画館を愛して止まない精神があり続けるのがシネ・ヌーヴォだ。

シネ・ヌーヴォは、年内では12月30日まで営業。『チリの戦い』、『ハッピーアワー』、『誕生から45年「日活ロマンポルノ」特集』、『リム・カーワイ監督特集』、『クズとブスとゲス』の上映が行われている。2017年開けには『没後10年  黒木和雄映画祭』、『アスファルト』の上映が始まる予定。

関西の映画館でこれほど特集上映企画を組み評判の良い映画館には他にはない。殆どの映画館では最新作のロードショー上映が行われているなかで、映画のルーツを知る上では欠かせない映画館である。(ロードショー上映も勿論行っている)

私自身、昨年から会員になったレベルではあるが、ポイントカードが2,3冊目になるほど足繁く通っているつもりである。原節子や若尾文子、芦川いづみ等々、数々の名女優、小津安二郎や鈴木英夫、加藤泰等々、才能ある監督をいくつも知ることができた。まさに温故知新の精神で戦後の日本映画の歴史の一篇について学ぶことができた。これまでの20年の一部しか存じていない筆者であるが、これからの20年も絶えず足繁く通っていきたい映画館としてシネ・ヌーヴォがあり続けるのだ。

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